2020年10月の発売以来、世界中で売れている最新のVRヘッドセット「Oculus Quest 2」。
近年のVRデバイスの大本命と言われるほどに注目を集め、「VRは気になるけれど、値段が高いから……」と、ひかえていた層も続々とQuest 2を購入しています。
とはいえ、それでも本体価格が50,000円を超えており、決して安いとはいえないVRヘッドセット。
購入を迷っている方もまだ多くいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、そんな人に向けてQuest 2の見どころをご紹介。実際に数ヶ月にわたって使ってみた感想とあわせて、その魅力をレビューします。
晴間はる
購入を考えている方や、「聞いたことあるけどよく知らない!」という方の参考になったら嬉しい!
当記事を動画にしました。動画で確認したい方は下記YouTubeからどうぞ!
もくじ
VRヘッドセット「Oculus Quest 2」とは?
「Oculus Quest 2」は、Meta社(Facebook)の子会社が開発・販売するVRヘッドセット。
2019年5月に登場した「Oculus Quest」の後継機として、2020年10月に全世界で発売されました。
本体だけでVRの世界へ!スタンドアローン型ヘッドセット
Quest 2の特徴は、まず何と言っても「スタンドアローン型」のVRヘッドセットということ。
それまでは家庭で本格的なVRコンテンツを体験するには、ヘッドセットのほかにゲーミングPCを用意しなければなりませんでした。ヘッドセットをPCに接続し、場合によっては部屋の中にセンサーを設置する必要も。それなりに手間とお金がかかるものだったのです。
しかしQuest 2の場合、パソコンは不要。必要なのは、VRヘッドセット本体だけなのです。
箱から出して電源を入れ、VRヘッドセットを頭にかぶり、簡単な初期設定を終わらせたら、そのまますぐにVRの世界へ旅立てます。
VRゴーグルを頭に装着し、コントローラーを両手に持つだけ。ワイヤレスなので、激しく動いてコードが絡まる心配もありません。
Quest 2は、まだハードルの高いイメージがあったVRを身近な存在にしてくれたのです。
ハイスペックでも安い!VR初心者にもおすすめのエントリーモデル
ヘッドセット本体だけで動く性能の高さに加えて、上位モデルにも負けない高解像度ディスプレイを搭載。しかもワイヤレスかつ軽量なため「ヘッドセットをかぶっている」という圧迫感も少なく、VR体験に没入しやすい――。
このようなスペックと魅力を並べてみると、必然的に価格も高くなりそうなQuest 2。ですが、むしろVRヘッドセットの現行モデルの中では非常に安い、というのだから驚かされます。
Quest 2の価格は、128GBモデルが57,700円。256GBモデルが70,998円(※いずれも税込)。競合するモデルと比べても圧倒的に安価で、それどころか初代Oculus Questよりも、ギガを考えると割安になっています(※初代Oculus Questは64GBモデルが49,800円、64GBは現在廃止)。
晴間はる
ほかのVRゴーグルの値段と比較してみたよ。
製品名 | 価格(税込) |
---|---|
Quest 2(128GB) | ¥57,700 |
Quest 2(256GB) | ¥70,998 |
HTC VIVE Focus3 | ¥130,900 |
HTC VIVE Cosmos | ¥98,870 |
HTC VIVE Focus Plus | ¥98,725 |
HP Reverb G2 | ¥65,780 |
PlayStation VR | ¥38,478 |
Valve Index | ¥138,380 |
スペックだけを見れば他社のヘッドセットに軍配が上がる部分もありますが、前述のとおりQuest 2はスタンドアローン型。「パソコンが不要でこの料金」と考えれば、その安さが伝わるのではないでしょうか。
ハイスペックなパソコンが家にある方は、他のVRヘッドセットも選択肢になるかもしれません。しかし、そのような方は少ないのではないでしょうか。
パソコンがなくても動き、気軽にVRに触れられる「Quest 2」は、現時点でもっともおすすめできるVRデバイスです。
Quest 2を使って魅力的に感じた、3つのポイント
では、実際にQuest 2を使ってみて、どのような印象を受けたか。3つのポイントに分けて紹介していきます。
ポイント1. セットアップが簡単&新鮮!
まず新鮮に感じられたのが、Quest 2のセットアップです。
私が普段使っているVRヘッドセット(HTC VIVE)の場合、まず部屋の中に複数のセンサーを設置して、パソコンとヘッドセットを接続し、ソフトウェアをインストールしたうえで、初期設定を始める――という作業が必要でした。
しかし、Quest 2のセットアップは非常にシンプル。パソコンの代わりにスマートフォンアプリをインストールする必要がありますが、その後は電源を入れたヘッドセットをかぶって、表示される指示にしたがうだけです。
開封しQuest 2が使えるようになるまでに、実に10分程度しかかかりません。
晴間はる
セットアップの流れを簡単にまとめたよ!
- STEP
スマートフォンに専用アプリをインストールする
Facebookアカウントと連携し、プロフィールや支払情報などをアプリで設定します。
- STEP
ヘッドセットを起動し、初期設定を行う
コントローラーとのペアリング、Wi-Fi設定、瞳孔間距離の調節などを行います。
- STEP
ヘッドセットをアップデートする
Quest 2をUSBケーブルでつないで充電しながら、ソフトウェアを最新版にアップデートします。
- STEP
ヘッドセットをOculusアカウントとペアリングする
ヘッドセットとOculusアカウントの連携を、スマートフォンアプリを仲介して行います。
- STEP
プレイエリアを設定する
VR体験中に壁や家具にぶつかることがないよう、コントローラーを使って移動可能範囲を決めます。
プレイエリアの設定では、ヘッドセットの前部分に搭載されたカメラを通して現実世界の様子を確認し、周囲に線を引いて動ける範囲を決めます。個人的には、この設定が独特で新鮮に感じられました。
コントローラーを使って、ヘッドセット越しに見える自分の部屋に境界線を作り出していく。ただのセットアップなのに、仮想と現実が入り交じるような感覚。今はすっかり慣れましたが、その不思議な体験に最初はドキドキさせられたことを覚えています。
晴間はる
手を伸ばしてもぶつからない程度の場所でやることをおすすめするよ!
ポイント2. VRゴーグル本体が軽い!
Quest 2をかぶってみて驚かされたのが、503gというその軽さ。
HTC VIVEと比べてみても、はっきりとわかるほどに軽く感じます。ずっしりとしたデバイスを「かぶっている」感覚自体が想像以上に薄く、大きな違和感もありません。
晴間はる
メガネをかけているほどの軽さというわけにはいかないけど、それでも500mlペットボトルとほぼ同じ重さ!
そのうえで実際にゲームをプレイしてみると、VRゴーグルが「軽い」ことのメリットがわかってきました。
以前から遊んでいたVRリズムゲーム『Beat Saber』を試しにプレイしてみたところ、想定以上に快適に動けます。
コントローラーもVIVEと比べて軽量なため、長時間にわたって腕を動かしていても疲れにくく、慣れてくるとそれまでのハイスコアを更新してしまうほどでした。
また、疲れにくいのは「腕」だけではありません。
一般的にVRヘッドセットはそこそこの重量があるため、「かぶり続けていると頭が圧迫され、首にも負担がかかる」という問題がありました。慣れた人であればテレビゲームのように何時間でもプレイできますが、それでも装着したままだと少なからず首が疲れてきます。
その点、Quest 2の軽さは比較的疲れにくく、長時間のVR体験にも耐えられる印象を受けました。
懸念点を挙げるなら、頭を固定するバンドをうまく調整しないと圧迫感が強すぎて疲れたり、逆に緩いとズレてきたりする、といった問題くらいです。
晴間はる
Quest 2を使う前に、バンドの調整をきちんとしようね!
ポイント3. コンテンツのラインナップも充実!
また、気になるVRコンテンツのラインナップも充実。
以前まで、OculusのVRヘッドセットは「基本的にOculusストアのコンテンツしか楽しめない」という問題がありましたが、近頃はストアのラインナップも充実してきています。
特にVRライブアプリなどは、逆に「Oculusにしか対応していない」場合もあるくらいです。
加えて、少し前にはOculusストア外のアプリを配信できる機能「App Lab」も実装されるなど、Quest 2で体験できるコンテンツはますます増えつつあります。さらに、スペックを満たしたPCとケーブルでつなげば、Steamで配信されているPC向けVRも楽しむことが可能です。
単体でも多彩なコンテンツを楽しめる手軽さに加えて、PCVRも楽しめるようになる拡張性の高さもあわせ持つ、VRヘッドセット。それもまた、Quest 2の魅力だと言えるでしょう。
Quest 2の容量は128GBと256GBどっちがいい?
Quest 2は、容量が128GBと256GBの2種類から選べます。どちらが自分に合っているのか迷う方も多いでしょう。
128GBは約57,700円、256GBは約70,998円とその差が約13,000円にもなります。また、Nintendo SwitchのようにmicroSDカードで拡張もできないので、最初の選び方で失敗できません。
そこで、Quest 2を買う際は128GBと256GBのどちらがおすすめなのか?まとめてみました。
- 128GB:ゲームやアプリをそこそこ楽しむ方
- 256GB:ゲームを大量にインストールしヘビーに使いたい方
ゲームアプリは1タイトルあたり約1GB前後、重いもので2GB~3GBということを考えると、128GBでも40本以上はインストールできる計算になります。
アプリメインで遊び、遊ばなくなったり使わなくなったりしたアプリは消していっても構わない方は128GBで十分楽しめるでしょう。
一方、録画機能を活用したり、重たいゲームを大量にインストールしたい方は256GBがおすすめです。
VRで定番の人気音楽ゲーム「Beat Saber」では音楽の追加もできるので、好きな曲をがんがん入れたい方は256GBになります。
晴間はる
私は、余裕を持って使いたいから256GBを選んだよ!
Oculus Quest 2の使用レビューまとめ
以上、Oculus Quest 2の特徴と魅力を簡単に紹介しました。
- 料金が安い
- パソコン不要でセットアップも簡単
- ワイヤレスでコードが絡まる心配もなし
- 本体も軽く、長時間使っても疲れにくい
- コンテンツも充実しており飽きない
Quest 2の販売が好調なこともあってか、最近はゲームやアニメの人気タイトルも次々にVRへと参入しています。2021年10月21日には、『バイオハザード4』のVR版がQuest 2向けに発売され、人気IPの参入は今後も続くことでしょう。
つまり、今このタイミングでQuest 2を買っておけば、これから登場する話題作をいち早くプレイできる、とも言えます。既存作の中にも人気タイトルは数多くありますし、「買ってすぐに飽きる」ということもないはず。
晴間はる
実際使ってみても、少しでもVRに興味がある方ならまず買って損はないと感じたよ!
家で過ごす時間が増え、イベントのオンライン化やバーチャル化が進んでいるこのご時世だからこそ、まさに今が買い時。
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晴間はる
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