2020年10月に発売されるやいなや大きな注目を集め、今なお世界中で売上を伸ばしているVRヘッドセット「Meta Quest 2(旧Oculus Quest2)」。
パソコン不要でVRを楽しめる「オールインワン型のヘッドセット」として話題になりましたが、Quest 2の特徴はそれだけではありません。発売から2年近くが経つ今も次々に新しい機能が追加されており、ますます便利になっているのです。
本記事では、そんなQuest 2の最新アップデート情報を紹介していきます。
2021年~今年2022年に追加された新機能や機能強化から、注目のポイントをピックアップしてまとめました。
意外とチェックできない機能もあるかもしれませんので、Quest 2を使っている方は参考にしてみてください。
もくじ
Quest2のアップデート情報1.OculusからMetaブランドへ
2021年10月に、Facebook社のMeta社への名称変更に伴い、Oculusブランドが消滅しMetaブランドに統合されました。
これにより、起動画面のロゴがMetaのロゴに変更されました。
Oculus Quest 2もMeta Quest 2に変わったわけですが、起動ロゴが変更すると、いよいよOculusブランドが消えたのだなと実感させられます。
また、2022年8月のアップデート(v43)では、これまで必須だったFacebookアカウントによるセットアップ&ログインが不要になり、Metaアカウント単体でのログインができるようになりました。
MetaアカウントはFacebookやインスタとの連携も可能で、これまで通りMessengerなども使えます。
Metaアカウントでは新たにMeta Holizonプロフィールの作成が求められ、友達形式からSNS同様フォロワー形式に移行されました。
もちろん、SNSの鍵垢のように、Meta Holizonプロフィールは非公開にもできます。
Quest2のアップデート情報2.マルチタスク機能
Quest 2のホームで、複数のアプリを並べてマルチタスクを行うことが可能になりました。
同時に開いて表示できるのは、ストア、ブラウザ、イベント、Oculus TV、Oculus Move、スコアボードなどのアプリです。
ただ、ゲームなど容量を使うアプリは対応してないので注意しましょう。
晴間はる
最大3つのアプリを並べて表示できるよ!
ユニバーサルメニューまたはアプリライブラリからアプリをドラッグして(トリガーボタンを長押し)、3つの位置のいずれかにドロップして表示します。あとで位置調整をすることもできます。
Quest2のアップデート情報3.友達や家族との共有機能
Quest 2のアップデートの中で、友達と共有して楽しめる機能が4つ追加されました。
- Meta Horizon Home機能
- 招待リンクによって友達招待が簡単に
- アプリをギフトとして送れるようになった
- 「マルチユーザー」と「アプリ共有」が標準設定に
Meta Horizon Home機能
Meta Horizon Home機能とは、Quest 2に友達を招待できる機能。招待した人と音声で会話したり、動画視聴もできたりします。
また、Beat Saberなどマルチプレイできるゲームでも、グループを作成することができるようになりました。
今後も機能拡大が予定されており、いよいよ、VR空間で友達とコミュニケーションをとることが簡単になってきました。
招待リンク機能
Oculusアプリからリンクを作成し、友達を直接誘えるようになりました。
使うのは、初期設定のときにも使ったOculusのスマートフォンアプリ。下部のメニューからソーシャルをタップし、招待リンクを作成を選択すると、アプリの選択画面にいきます。
この画面から、友達を招待する通知を送ることができます。
その後のアップデートにより、 Quest2のユニバーサルメニューからも直接、友達をゲームに招待できるようになりました。
招待できるのは友達だけでなく、最近一緒にゲームをプレイした人も含まれます。招待する際には自分とゲームの情報が相手に通知され、相手が反応するとお知らせが届きます。
アプリをギフトとして贈る機能
今までは、ブラウザかOculusモバイルアプリまたはOculusストアからしかアプリをギフトとして贈ることができませんでしたが、アップデートによりヘッドセットから直接ギフトを贈れるようになりました。
アプリストアでタイトルを選び、メニューから「友達のために購入」を選択し相手のメールアドレスを入力するだけで手軽に贈ることが可能です。
晴間はる
おすすめのアプリを友達にプレゼントして、一緒に遊ぼう!
「マルチユーザー」と「アプリ共有」を標準設定に
ヘッドセットを共有している家庭に便利なツールが、「マルチユーザー」と「アプリ共有」。
1つのヘッドセットに複数のアカウントを登録することができ、友達リスト/ブラウザの履歴/プライバシー設定/ロック解除パターンゲームの進行状況などをアカウントごとに管理することが可能になりました。
アプリの共有も可能なので、同じアプリを複数買う必要もありません。
晴間はる
ハイスコアを家族に塗り替えられる心配なし!
Quest2のアップデート情報4.ウィンドウ操作の自由性が増した
Quest2で表示される画面操作の自由度が増しました。ウィンドウを手元に近く表示できたり、従来のように遠い位置に表示できたりします。
更に、ウィンドウのサイズも自由に変更できるようになったため、サイズを大きくして映画を見るとかなりの迫力です。
続いて、アップデートで視点の高さも調節できるようになりました。
人によっては悩みのタネとなっていた、VR空間における「視点の高さ」の問題。
アプリやゲームによっては個別に設定することもできますが、その視点をヘッドセット側で調整できるようになりました。これによって、座った状態でプレイする際も、立った状態の視点に設定することが可能です。
こちら現時点ではテスト機能となっており、使うにはテスト機能から高くした視点をONにする必要があります。
Quest2のアップデート情報5.ハンドトラックジェスチャー
Quest2の機能として付いている「ハンドトラッキング」を使って、クイックアクションメニューが開くようになりました。
手のひらを上にし、指をつまむような動作をすると、ショートカットメニューが表示されます。ここで表示されるメニューにより、スクリーンショットや設定などが便利にできるようになりました。
ハンドトラッキング機能を使うには、設定>デバイス>ジェスチャーコントロールとコントローラー>ジェスチャーコントロールをON>下にある手とコントローラーの自動切り替えもONにしましょう。
晴間はる
コントローラーを置くだけでハンドトラッキングモードに切り替わるよ!
Quest2のアップデート情報6.VR空間にキーボードが持ちこめる
Quest2と、現実空間にあるキーボードをペアリングすることで、VR空間内でキーボードが使えるようになりました。
コントローラーでのタイピングは結構使いづらいので、実際のキーボードがVR内で使えるのはかなりありがたいです。
設定>テスト機能>Bluetoothペアリングで使いたいキーボードを選択しましょう。
現状で対応しているのは、「Logitech K830」と「Apple Magic Keyboard」、「Apple Magic Keyboard with numeric keypad」「Logitech K375s」「Logitech MX Keys」の5つです。
中でも、「Logitech K375s」は3,000円程度で購入できる格安キーボードなのでおすすめです。
ただ、いずれも英語のみで、日本語入力には対応していないので注意しましょう。日本語対応が待ち望むところです。
晴間はる
Bluetoothペアリング機能を使えば、キーボードだけでなくイヤホンやマウスも接続できるよ!
Quest2のアップデート情報7.Oculus Move
Quest2のフィットネストラッカー「Oculus Move」が強化・改善されました。週間目標の設定が可能となり、カレンダーで進捗度が表示されるように。
ワークアウト終了時のシェア機能も実装。Facebookのタイムラインやグループ、Messengerに、その日の運動の記録を直接シェアできます。
また、2022年7月のアップデート(v42)で、運動の詳細な成果が記録できる「Moveアチーブメント」の機能が始まりました。
Oculus Moveに専用タブが導入され、消費カロリーや目標達成数などわかりやすく記録されます。
更に、v42では「Moveトレンド」という機能も追加されました。
Moveトレンド機能により、フィトネスの進捗が週毎に視覚化されています。
また、激しめの運動が好きなユーザーのために、ピーク強度や平均強度(1分間の消費カロリー)も見れるようになりました。
Quest2のアップデート情報8.メディアファイルの同期
VRで保存した画像と動画が、Quest2のfileアプリからOculusモバイルアプリに自動的に同期できるようになりました。手元にヘッドセットがなくても、画像や動画の保存や編集、共有が可能です。
メニューからfileを選択し、クラウドマークを選択すると自動同期がONになります。また、自動同期をONにしなくても、個別にメディアを選択し同期することもできます。
Quest2のアップデート情報9.PCとの無線接続に対応
Oculus Air Linkを使うことで、パソコンとQuest2を無線接続できるようになりました。
VRが動くようなハイスペックPCが必要ではありますが、WiFi環境があればPC版のVRコンテンツがQuest2でも楽しめます。
従来は無線接続に対応しておらず、ケーブルを使う有線接続だったので大きな進化といえるでしょう。
Oculus Air Linkの詳しい設定や使い方は下記記事を参考に進めてみて下さい。
Quest2のアップデート情報10.セキュリティ強化
Quest 2のセキュリティに関するアップデートは都度あるので、ここにまとめていきます。
セキュリティ設定
アップデートによって、新しいセキュリティ設定が可能に。
設定画面から、ヘッドセットをアンロックする際のパターン設定や、そのリセットができます。
ペアレンタルコントロールツール
新しく追加されたペアレンタルコントロールツール機能。これは、子供のMeta Questの利用状況を確認したり、管理したりできるというもの。
また、13歳以上の子供に対しては、ソーシャル機能を有効・無効にできるツールも導入されました。
これらペアレンタルコントロール機能により、子供がQuest2で遊んでいても、保護者の方も安心できるようになりました。
App Unlock
従来はでデバイス全体へのアクセス許可か、許可しないかのどちらかしかありませんでしたが、特定のアプリごとにアンロックパターンが作れるようになりました。
3Dセキュア対応
VR内でも、3Dセキュア対応のクレジットカード決済が使えるようになりました。
その他のアップデート情報
ここからは、小さなアップデート情報を載せていきます。小さいといっても、従来より便利になっているので、注目すべき情報です。
Oculusブラウザにパスワードを保存
VR空間でホームページにアクセスする際に使うブラウザで、パスワードが自動入力ができるようになりました。
パスワードを一度でも入力していれば、その内容を安全に保存して、次回のアクセス時には自動で入力されるように。
まだまだリアルのキーボードほどはスムーズにいかない入力を短縮し、簡単にログインできます。
晴間はる
VR空間でのパスワード入力って結構大変だったから、これは嬉しい!
マイクの切り替え
Oculusには大勢でチャットを楽しめる「パーティーチャット」機能があります。
このパーティーでのボイスチャットと、ゲームでのボイスチャットで、マイクを切り替えられるようになりました。
マイクの切り替えは、ユニバーサルメニューから行います。パーティーチャットに移動して、音声を管理から切り替えましょう。
ソーシャルアップデートの音声コマンド
Oculusに備わっている音声コマンドに、最新の情報をチェックできるコマンドが追加されました。
音声コマンドを起動して「ソーシャルアップデート」と言うと、ソーシャル関連の情報をまとめて取得。
コントローラー操作なしで、イベントやおすすめゲーム、友達リクエストなどを確認できます。
USB-Cオーディオ対応
Quest 2で、USB-Cヘッドフォンを使えるようになりました。
従来の3.5mmヘッドフォンとUSB-Cヘッドフォンを同時に接続した場合は、3.5mmヘッドフォンが優先されます。
スマホからURL共有に対応
スマホから、Quest2内のブラウザにURLを送れるようになりました。
例えば、スマホでYouTubeアプリを開き、共有>Oculusアプリ>スマホのOculusアプリが起動するので、画面下の今すぐ起動を選択>Quest 2でOculus Browserを開くを選択します。すると、Quest2内のブラウザが立ち上がり、共有したURLが開かれるわけです。
まだAndroid限定の機能で、iOSは今後アップデートで追加される予定なのがもどかしいところ。
色補正
新たに追加されたカラーフィルターによって、ヘッドセット内で表示される色を調整できるようになりました。
カラーフィルターを使用するには、設定からアクセシビリティを選択し、色補正をONにします。
すると、表示される色の強度をカスタマイズできます。
複合現実カメラ
iOS 11.0以上がダウンロードされたiPhone X以降のモデルを使用して、手軽にMRキャプチャが作成できるようになりました。リアルの自分が実際にゲーム内でプレイしているかのような、撮影が可能です。
クラウドバックアップ
ヘッドセットの設定や対応しているゲームのデータをクラウドにバックアップできるようになりました。
この機能により、空き容量確保のためアプリを削除してデータが消えてしまうということがなくなります。出荷状態に戻したとしても、簡単に元の状態に戻すことが可能!
今までより、格段に色々なゲームやアプリを楽しむことが可能になります。
2022年最新アップデート情報まとめ
以上、Meta Quest2(旧Oculus Quest2)でアップデートされた新機能と機能強化から、その一部をピックアップしてまとめました。本記事で取り上げたのは、以下の機能となります。
- マルチタスク機能
- Meta Horizon Homeなど共有機能の強化
- ウィンドウ操作が自由に
- ハンドトラックジェスチャー
- VR空間にキーボードが持ちこめる
- Oculus Move機能
- パソコンとの無線接続機能
- メディアファイルの同期
- ロゴの変更やFacebookアカウント不要でMetaブランドが前面に
どれもヘッドセットを便利にしてくれる新機能&機能強化だといえるでしょう。
このように、Quest 2はたびたびアップデートされており、そのたびに使いやすく便利になっています。
晴間はる
今後も機能が追加され次第、追記していきます!