VRデバイスの普及が進み、以前よりも比較的安くVR体験ができるようになりつつある現在。たとえば東京ジョイポリスなどのアミューズメント施設に行けば、すぐにでもVR体験ができます。
では、自宅でVRコンテンツをプレイするにはどのような準備が必要になるのでしょうか。
本記事では、VRを楽しむために必要な準備とコストについて紹介していきます。
晴間はる
価格帯が安いものと高いものと分けて紹介していくよ!
もくじ
初心者におすすめ!VR導入コスト2,000~50,000円台
まずは、初心者の方向けの、VR導入コスト2,000円~50,000円台に絞って紹介していきます。
この価格帯では、
- スマホVR
- Oculus Quest2
のどちらかが選択肢となります。
晴間はる
2,000円台でもVRが体験できる時代!
スマホVRは2,000円~3,000円で導入できる
まず最初に、最も手軽で安価なスマートフォンを使ったVRゴーグルについて。いわゆる「スマホVR」と呼ばれるコンテンツには、次のような特徴があります。
- VRゴーグルにスマホを装着して楽しむ
- とにかく手軽で簡単
- VRゴーグルの値段は2,000〜3,000円程度
- YouTubeで360度動画を見たり、専用アプリでVRライブを楽しめる
何と言っても手軽かつ安価、そして設定も簡単という特徴を持つスマホVR。ですが同時に、次のような問題もあります。
- 楽しめるのはあくまでも360度動画
- 自分で動いたり操作したりはほとんどできない
- 「映像」の延長線でしかなく、本格的なVRとは別物
晴間はる
スマホVRで体験できるVRコンテンツは、正確には360度動画と呼ばれるものなんだよ
基本的には映像を見るだけですので、本格的なVRゲームのように手や体を動かして操作する場面はほぼありません。また、VRならではの空間を動き回る体験はできません。
ですので、スマホVRは最近話題のVRとは別物と考えたほうがいいでしょう。
とはいえ、360度動画もかなりの臨場感を得られる魅力的なコンテンツ。安く楽しめるVR入門として試してみてはいかがでしょうか。
- スマホVRは2,000〜3,000円程度で試せるお手軽VR
- 360度動画や音楽ライブを楽しめる
- 事前に必要なのはスマートフォン本体だけ
- コンテンツによっては専用アプリをインストールする必要あり
- ただし本格的なVR体験はできない
Quest 2なら50,000円台から導入できる
では、360度動画ではない本格的なVRを楽しむには、どのような選択肢が挙げられるのでしょうか。
現在はさまざまなメーカーがVRヘッドセットを販売していますが、初心者向けの製品としておすすめしたいのが「Oculus Quest 2」。
2020年10月に発売されたVRヘッドセットであり、他のどの製品よりも手軽なVR体験を実現しています。
- PC不要のスタンドアロン型ヘッドセット
- VR未経験でも簡単にセットアップできる
- 他のどのメーカーの現行製品よりも安い(57,700円〜)
- ワイヤレスで本体も軽い
Quest 2は、パソコンとの接続が不要でVRヘッドセット単体で動く「スタンドアロン型(独立型)」なのが大きな特徴です。
というのも数年前までは、本格的なVR体験のためにはハイスペックPCが不可欠でした。VRヘッドセットを動かすためには、高価なゲーミングPCを購入して接続しなければならなかったのです。
ですが、Quest 2にPCは必要ありません。
製品を購入し、開封して、簡単なセットアップを終わらせたら、すぐにVRの世界へ飛び込めます。2022年現在では、最も手軽な「自宅でVRを楽しむ」手段だといえるでしょう。
- Oculus Quest 2はPC不要で本格的なVR体験が可能
- 安価でセットアップも簡単
- 今まさに世界中で普及しつつある人気製品
- 迷ったらこれを選べばOK
晴間はる
Quest2の詳細は下記記事でもレビューしているから、あわせてチェックしてみてね!
より本格的なVR体験をしたい方に!VR導入コスト60,000~140,000円台
Quest 2さえあれば代表的なVRコンテンツは一通り楽しむことができます。しかし、より本格的なVR環境を求めている方には物足りないところもあるでしょう。
さらに没入感が強く、高画質で、魅力的なVR体験ができるデバイスを紹介します。
PC型VRヘッドセットは60,000円~(+ゲーミングPCが必要)
より本格的なVR体験をするにはまず、VRヘッドセットを接続するためのパソコンが必要になります。
いわゆるゲーミングPCを選ぶことになりますが、最低スペックでも90,000円程度はかかることになるでしょう。すでにスペックを満たしたPCを持っている場合、こちらのコストはかかりません。
次に、ゲーミングPCに接続するVRヘッドセットを購入します。60,000円台の製品もありますが、価格帯は全体的に高め。100,000円前後で購入できる製品が多くなっています。
また、VRヘッドセットの種類にもよりますが、部屋の中に専用のセンサーを設置する場合があります。住環境次第ですが、センサーを設置するための突っ張り棒なども必要になるかもしれません。
晴間はる
必要なものをまとめると以下のとおり!
- VRヘッドセット:60,000〜140,000円
- ゲーミングPC:約90,000円〜
- センサーを設置できる、ある程度の広さの部屋
- センサーを設置するための器具(突っ張り棒など)
この記事を書いている私自身がまさにこの環境なのですが、それなりに準備もコストもかかりました。
その分、今現在は満足のいくVR体験ができていますが、センサーの位置や設置方法も試行錯誤をしなければなりませんでした。
晴間はる
初心者の方がいきなり手をだすには、費用面も環境面もハードルが高いよね。
フルトラッキングをするには?
これからVRを導入しようと考えている方の中には、フルトラッキング環境も取り入れようと検討している人もいるかもしれません。
晴間はる
フルトラッキング(フルボディトラッキング)とは、全身の動きをVRに反映する方法のことだよ!
前述のOculus Quest 2をはじめ、一般的なVRデバイスを用いて反映されるのは主に上半身のみで、ヘッドセットをかぶっている頭と、コントローラーを握っている両手をあわせた3点の動きに限られます。
体や足の動きは上半身に追従する形でVR空間では表示されるため、現実世界の動きは反映されません。
そこで、腰や足にトラッカー(センサー)を装着することによってVR空間に生身の動作を反映させるのが、フルトラッキングというわけです。
最近はフルトラッキングをするための選択肢も増えつつあり、選ぶ方法によってコストも変わってきます。有名な方法としては、以下の2つが挙げられます。
- VIVEトラッカー×3(腰&両足用):52,500円
- HaritoraX:27,900円
VR体験のハードルが大きく下がった今が飛び込み時!
以上、スマホVRから本格VRまで、必要な準備とコストを紹介してきました。簡単にまとめると次のようになります。
- スマホVRなら2,000〜3,000円程度で試せる
- ただし見られるのは360度動画で、本格的なVR体験はできない
- VRヘッドセットを買うなら、Oculus Quest 2がおすすめ
- より高品質なVR体験をするなら、それに伴ってコストもかかる
2021年現在、自宅でVRを楽しむハードルは、VR元年といわれた2016年と比べてもかなり低いところまで下がりきった印象があります。
晴間はる
それほどQuest2の登場が大きかった!
Quest2は、VRヘッドセット以外には機材を準備する必要がなく、「買ってすぐにVRの世界に飛び込める」体験が可能に。手軽なVR体験が身近になったことで、今まさに家庭用VRが世界中で広まりつつあります。
とはいえ、それでも数万円の出費は決して安くないところ。値段を見て悩んでいる方は、たとえばこう考えてみてはいかがでしょうか。
「最新のiPhoneを買うよりも安く、家でVR体験ができる」と。
まだしばらくは、手元の端末のお世話になる生活が続くことは間違いありませんが、ゆくゆくはVR/ARデバイスがスマホくらい身近になるかもしれません。
その未来を先行体験するべく、VRの世界に飛び込んでみてはいかがでしょう。